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小林昌彦BCSc.のコラムです。


COLUMN-09 Senseless calorie calculation

HealthScience
GI療法:資料

無意味なカロリー計算
  (c)2003 

                           やぎやま徒手医学研究所 小林昌彦 BCSc.


摂取した食品のエネルギーを数値化するのが「カロリー計算」である。
カロリー計算に基づいたダイエットは、車のエンジンのように体内でつぎ込んだ燃 料(カロリー)に見合うエネルギーが作られる」という前提の上で、燃焼しきれず 余った燃料(カロリー)が脂肪になる」という単純な発想なのである。食品のカロリーを計算し、摂取量を制限することはダイエットの常識のようだ。
しかし、果たして正しいのだろうか?
何十年も前にアメリカの統計学者が、肥満度と摂取カロリーは統計的に何の関連もな い事を結論付け、「カロリー摂取量だけでは人間が痩せたり太ったりする理由を説明 できない」と発表している。つまり彼は統計学的に、血眼になってカロリー計算しても一時的にしか減量できないという事実を当時から証明しているのだ。
考えてみよう…。科学的定義から考えれば、1カロリーは「1gの水の温度を摂氏で1度上昇させるために必要な熱エネルギー」である。要するにカロリーとは 熱量による物質の変化を計測するための、単なる基準でしかないのだ。
つまり従来の栄養学は、蒸気機関車のように単純な内燃機関と人間の代謝を同一化 し、生体内で起こるさまざまな生化学的変化、生理学的反応を全く考えていない。食卓に並んだ食品のカロリーを計算するばかりで、摂取した食べ物がどのよう に吸収され、どのように代謝されるかを全く無視しているのだ。
まさに机上の空論である。無意味なカロリー計算を根拠にした従来のダイエットにおいては、空腹感を我慢することが基本となる。特定の思想に基づいてあえて 苦行するのならば否定はしないが、痩せたいために空腹を我慢するのであれば、無駄な努力である。 第一、そんな不合理な行動が続くわけがない。「決められたカロリー枠を越えないように、ケーキを食べるために、食事を抜く」という下らない発想が生まれる のは、カロリー信仰における最たる愚行であろう。つまりケーキを食べたいがために、ケーキのカロリー分を1日の規定量カロリーからあらかじめ差し引いて、 その範囲内で食事をとるというのだ。
これでは病気でもしない限り痩せられないことは誰でも(統計的に、経験的に)知っ ているのだが、人体の代謝機能を無視した従来の机上の空論ではその不合理を説明で きない。そもそも、そんな惨めな発想が生まれるのは腹ペコだからであろう…。
身体に必要なタンパク質やビタミン、ミネラルが不足するような腹ペコダイエットは 非常に危険であり、カロリー理論に基づく従来のダイエットは身体に飢餓状態をもた らす。
そして、それを補うためにありとあらゆるビタミン剤や栄養補助剤を売りまくること で、栄養関連業界が成り立っているのである。それ故、カロリー理論の欠陥を論証できる前述の科学的データーが何十年も前からあったにも関わらず、医学界の 栄養学エキスパートたちは無視し続けてきたのだ。
つまり栄養 関連業界が存続するためには、栄養失調の人間が数多く必要であり、飢餓ダイエット を推奨するカロリー理論はその中核を担う重要な砦だったというわけだ。 正しいダイエットは、生体内で起こるさまざまな生化学的変化、生理学的反応を根拠 にしなければならない。決して「痩せるために空腹に耐える」というようなバカげた 我慢をする必要はない。マンツーマンでダイエット指導(食事指導)を行い、カロリー 計算をするよりもはるかに実践的で効果が高い。そして何より、無理なく健康的なので、体質の根本から改善していくのだ。



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